生成AIは文章作成、画像・動画・音声生成、データ分析など、様々な作業を効率化できます。
専門知識がなくても取り組める副業が増えており、例えば、AIライティングツールを使えば、文章力がない人でも記事を大量に制作することが可能です。
短時間で多くの案件をこなせるので、生成AIの使い方さえ間違えなければ収益性を大幅に向上させることができます。
この記事では、現役のITフリーランスである私が生成AIと相性がいい副業を厳選してご紹介します。
生成AIを活用したおすすめの副業15選
ライティング
OpenAIがリリースした対話型AI「ChatGPT」をきっかけに、近年では特定のタスクに特化した生成AIが次々に登場しています。
中でも、文章作成AIの活用シーンはかなり増えてきており、ブログや企業のオウンドメディア、YouTube動画の台本作成など、様々なシーンで文章生成AIが活用されています。
ライティングの副業案件においては、1文字1円〜2円が相場で時給換算すると1,000円を切ってしまう案件が多いですが、文章作成AIを活用して業務を効率化させることで時給を大幅にあげることができます。
最近では、『Value AI Writer』や『EmmaTools』など、SEOに強いAIライティングツールが登場しているので、ChatGPTを利用するよりもより効率的に高品質な文章を生成できるようになっています。
ブログ運営
前述のライティングに近しい副業ですが、クライアントワーク以外に自分の事業を始めたい方にブログ運営はおすすめです。
記事生成AIを活用して質の高いコンテンツを制作することで、アドセンス収入やアフィリエイト収入を得ることができます。
ブログ記事を制作する際も『Value AI Writer』などのSEOに強いAIライティングツールがおすすめです。
文章生成AIを活用してブログ記事を書く際は、適切なプロンプトを入力する必要があります。もし、プロンプトを明確に伝えることができなければ、思った通りの記事を制作できません。
一方で、AIライティングツールではあらかじめプロンプトが内蔵されており、SEOやライティングスキルがなくても簡単に高品質なブログ記事を制作できます。
翻訳
AI翻訳は目覚ましい進化を遂げており、以前は不自然さが目立った翻訳も、今では自然な表現が可能になりました。
特にAI翻訳ツールである『DeepL』は高精度で、従来の翻訳ツールでは難しかった口語表現にも強く、注目を集めています。
一方で、訳文の品質チェックは人間の手で行うことが不可欠です。専門知識や文脈の深い理解は人間の強みであり、AIと人間が協働することで、より高品質な翻訳を行うことができます。
YouTubeの台本作成
『ChatGPT』や『Claude』をはじめとする文章生成AIツールは、動画の内容や構成を含む台本作成を大幅に効率化できます。
AIで基本的な構成やセリフを作成し、人間がそこに肉付けや調整を行うことで、より魅力的でオリジナリティ溢れる台本を作成できます。
YouTubeの台本作成における副業案件は、『クラウドワークス』などのクラウドソーシングサイトに多くの案件が掲載されています。
文字起こし
生成AIを活用した文字起こしサービスは、会議の録音やインタビューの音声ファイルを瞬時にテキスト化できます。
中には声の特徴を読み取り、人間では認識しづらい話者の違いも区別できる高機能なツールも存在します。文字起こAIとしては『Notta』がおすすめです。
一方で、音声品質が精度に大きく影響するため、クリアな音源を使用することが重要です。また、専門用語が多い分野ではAIによる文字起こしだけでは不十分な場合が多いので、人間の校正が不可欠です。
イラスト制作
画像生成AIの進化は目覚ましく、誰でも簡単に高品質なイラストを制作できる時代になりました。
簡単なプロンプトを入力することで、AI美女、AIグラビア、NFTアートなど、様々な分野で画像生成AIが活用されています。
実際に、画像生成AIで制作されたイラストが、SNS上で数万円で販売されているケースも見受けられます。
高品質なイラストを制作できる画像生成AIとしては『Midjourney』や『Stable Diffusion』がおすすめです。
ロゴ制作
前述の画像生成AIを活用することで、ロゴも瞬時に複数パターン制作することが可能です。
ロゴデザインのアイデアをプロンプトに落とし込み、そのプロンプトを画像生成AIに入力することで簡単にロゴのアイデアを形にできます。クライアントの要望を的確にプロンプトに反映させることが重要です。
ロゴ制作の副業案件は、『クラウドワークス』などのクラウドソーシングサイトに多くの案件が掲載されています。
動画制作
近年、動画生成AIの活用シーンはかなり増えてきており、YouTube動画やPR動画、TikTokをはじめとしたショート動画など、様々なシーンで生成AIが活用されています。
動画生成AIツールででできることは以下の通りです。
・テキストから動画生成:プロンプトと呼ばれる命令文を入力することで、動画を生成できます。
・画像から動画生成:静止画を元に、動画を生成したり、画像を指定通りに動かしたりできます。
・動画の編集・加工:テロップ生成、翻訳、音声生成など、動画編集作業を自動化できます。
動画生成AIツールとしては『Dream Machine』や『Vrew』がおすすめです。
YouTubeチャンネル運用
前述の動画制作に近しい副業ですが、クライアントワーク以外に自分の事業を始めたい方にYouTubeチャンネル運用がおすすめです。
近年、YouTube動画から面白い部分を切り抜いたショート動画、いわゆる切り抜き動画専門のチャンネルでかなり収益実績がでており、台本を用意して撮影しなくても収益化できる時代になっています。
切り抜き動画の制作方法は簡単で、生成AIに動画のURLを入力し、切り抜きたい部分を指定するだけです。
もちろん著作権侵害には十分注意し、必ず元の動画投稿者から許可を得る必要があります。
Webサイト制作
プログラミングの専門的な知識がなくても、生成AIを活用することで非エンジニアでも簡単にWebサイトを作成できるようになりました。
例えば、ChatGPTにサイトのイメージをプロンプトとして入力するだけでコードを自動で生成してくれますし、『Hostinger』などのWebサイト制作に特化したAIツールであれば、いくつかの質問に回答するだけであっという間にWebサイトが完成します。
一方で、複雑な機能やデザイン、SEO対策の内部設計には対応できない場合があるので注意が必要です。
SNS運用
生成AIを駆使すれば、XやInstagramなどのSNSへの投稿作業を大幅に軽減できます。
例えば、ChatGPTを活用すれば何パターンもの投稿文を瞬時に作成してくれますし、『Canva AI』などの画像生成AIを活用すればSNSに最適な画像を瞬時に生成できます。
プロンプトを作り込めば、ターゲット層に合わせたバズりやすい投稿も作成可能です。
SNS運営の副業案件においては、『クラウドワークス』などのクラウドソーシングサイトに多くの案件が掲載されています。
株式投資
2023年に発表された論文で、生成AIによるインデックス投資が5年間でS&P500の2倍の運用益を叩き出したと報告されています。
この研究では、生成AIにアメリカ企業1,500社分のIR資料を学習させ投資先を選定したそうです。
個人で上記のような投資判断に特化した生成AIを開発するのは難しいですが、ChatGPTなどに企業の財務状況をまとめてもらうことで、投資先選定の判断材料として活用できます。
プロンプト販売
生成AIでコンテンツを作成するにあたり、クオリティを左右する最も重要な要素がプロンプトです。
プロンプトが優れていれば、その分出力されるコンテンツのクオリティも高くなり、よりイメージ通りのアウトプットを出力することが可能です。
一方で、精度の高いプロンプトを作成するのは難しく、プロンプトエンジニアリングを学ぶためのスクールも複数立ち上がっています。
そして、優れたプロンプトは『プロンプトワークス』のような専用サイトで売買可能です。特定の用途に特化したプロンプトを作成し、プロンプトの有効性を示す具体的な事例や成果を提示できれば購入に繋がりやすいです。
漫画販売
『Anifusion』や『OctoComics』のような漫画生成AIツールを活用してプロンプトを入力することで、質の高い漫画を制作できます。
AIがイラストを作成してくれるので、イラストスキルがない方でも思い描いたイメージを漫画という形で表現できます。
さらに、完成した漫画は商標利用可能なので、生成AIを使って音声を付け、YouTubeに投稿することで動画アニメとして楽しんでもらい、再生回数に応じてアドセンス収益を得ることも可能です。
Excel作業
クラウドソーシングで募集されている案件をのぞくと、Excelのデータ入力やデータ分析の案件が豊富に見つかります。
Excelの使い方がわからない方でもChatGPTにプロンプトを投げかけることで、チャートやグラフなども簡単に作成できます。
データ入力はスキルや経験がなくても仕事を獲得しやすく、クライアントの信頼を積み重ねていけば単価アップも狙えます。
生成AIを使って副業で稼ぐポイント
精度の高いプロンプトを用意する
生成AIでコンテンツを作成するにあたり、クオリティを左右する最も重要な要素がプロンプトです。
プロンプトが優れていれば、その分出力されるコンテンツのクオリティも高くなり、よりイメージ通りのアウトプットを出力することが可能です。
プロンプトを用意するのが苦手な方は『プロンプトワークス』のような専用サイトでプロンプトを売買可能です。
人間の手で修正を加える
生成AIによって作成したコンテンツは、必ず最後に人間の手で確認・修正を加えましょう。
生成AIは、時に事実とは異なる情報を真実のように堂々と生成するハルシネーションという現象が起こります。また、アウトプットのクオリティもプロンプトの精度次第でかなり変化します。
あまり生成AIを過信しすぎず、自分の目で最終チェックすることを心がけましょう。
適切なAIツールを選ぶ
目的に応じて適切な生成AIツールを選ぶことが大切です。以下にAI副業におすすめツールを紹介します。
ライティング:『ChatGPT』『Claude』『Value AI Writer』『EmmaTools』
画像生成:『Midjourney』『Stable Diffusion』『Canva AI』
動画生成・編集:『Sora』『Dream Machine』『Vrew』
データ分析:『DataRobot』『H2O.ai』
生成AIを活用して副業するメリット
生産性が上がり時給が上がる
生成AIは文章作成、画像・動画・音声生成、データ分析など、様々な作業を効率化できます。
短時間で多くの案件をこなせるので、生成AIの使い方さえ間違えなければ時給を大幅に向上させることができます。
外注費を削減できる
現在SEOメディアやYouTubeチャンネル運営に携わっている方は、ライターや動画編集者に外注している方が多いと思います。
実際に、当サイトも多いときは月100万円以上の外注費をライターやディレクター、デザイナー、エンジニアに発注しています。
弊社では2023年から生成AIで記事やイラストを作成していますが、外注費は生成AIを利用する前の半分以下に抑えることができています。
生成AIツールの利用料金はせいぜい月数万円程度なので、外注費は月数十万円のコスト削減につながっています。
生成AIを活用して副業するデメリット
著作権・商標権などの権利侵害リスクがある
生成AIが既存の著作物を学習データに活用することは、原則として著作権者の許諾なく可能とされています。
一方で、生成AIによって生成されたコンテンツを公開したり販売をする際は、著作権侵害に当たる可能性があります。
生成されたコンテンツに、既存の著作物との類似性や依拠性が認められれば、著作権者は著作権侵害として損害賠償請求・差止請求が可能であるほか、刑事罰の対象にもなりえます。
事実と異なるアウトプットを生成するリスクがある
生成AIは、時に事実とは異なる情報を真実のように堂々と生成するハルシネーションという現象が起こります。
生成AIは学習データに依存して機能するため、そのデータが不完全だったり偏りを持っていたりすると、生成されるアウトプットも誤りを含むことがあります。
例えば、生成AIを利用して法的な契約書を作成した場合、誤った法的内容を含む文書が作成されることもあるので、多くの場合人によるダブルチェックが必要となります。
機密情報が流出してしまうリスクがある
ユーザーが生成AIで入力したデータやプロンプトは、生成AIが学習するために、クラウド上で保管されます。
そのため、会社内部の機密情報や顧客の個人情報などを入力してしまうと、生成AIのサービス提供者や他のユーザーに機密情報が流出してしまうリスクがあるので注意しましょう。
実際に、アメリカの大学生がBingに搭載されている生成AI検索エンジンに対し、プロンプトインジェクションを行い、非公開の指示やBingチャットの開発用コードネームを引き出すことに成功したなどの事例も存在します。
目的別におすすめの生成AIサービス
記事作成に最適な文章生成AIおすすめ2選
Claude | ChatGPTよりも自然な日本語の文章を生成できる
『Claude』は、Anthropicによって開発された、安全性と倫理性を特に重視した大規模言語モデルです。
自然な文章生成能力に加え、長文の処理能力に優れている点が大きな特徴です。「ChatGPTよりも自然な文章を生成できる」と評価されています。
一度に扱える情報量が多く、長文の要約や小説・脚本の執筆支援、法律文書や技術文書のような専門的な文書の処理、カスタマーサポートなど、様々な用途で活用できます。
ChatGPT | OpenAIが開発した最先端の自然言語処理モデル
『ChatGPT』、OpenAIが開発した最先端の自然言語処理モデルであり、質問応答、文章生成、要約、翻訳、プログラミング支援など、その用途は多岐に渡ります。
幅広いタスクに対応できる汎用性の高さや、継続的なアップデートによる性能向上も魅力です。
ブログ記事やコピーライティングなどのコンテンツ作成、カスタマーサポート、チャットボット、ブレインストーミングなど、幅広い分野で活用できます。大規模言語モデルの可能性を広く知らしめたパイオニア的存在であり、豊富な情報と活発なコミュニティの存在も強みです。
画像・イラスト生成AIおすすめ2選
Stable Diffusion | 無料で利用できるオープンソースの画像生成AI
『Stable Diffusion』は、イギリスのAIベンチャーStability AIが開発・提供する、オープンソースの画像生成AIです。
「誰もが自由にAI技術を活用できるようになるべき」という理念のもと、無料で公開されている点が最大の特徴であり、多くのユーザーから支持を集め、急速に知名度を高めました。
2023年には日本法人Stability AI Japan株式会社が設立され、日本向けのサービス提供も本格的に開始されています。無料で利用できるため、AIツール初心者やライトユーザー、研究者、開発者など、幅広い層におすすめです。
Midjourney | アニメやマンガ風のイラスト作成に最適
『Midjourney』は、Discord上で利用できる画像生成AIとして、日本でも非常に多くのユーザーに利用されています。プロンプトを入力するだけで簡単に画像を生成できる手軽さが魅力です。
日々バージョンが更新され、生成される画像のクオリティは常に向上しており、アニメやマンガ風のイラスト作成、プレゼン資料の作成、アート作品の制作など、様々な場面で活用されています。
動画生成AIおすすめ2選
Sora | OpenAIが開発した革新的な動画生成AI
『Sora』は、OpenAIが開発した革新的な動画生成AIです。公開された動画は、物理法則を忠実に反映した驚異的なクオリティで世界中を驚かせています。
特に、水の流れや窓に反射する景色などの表現は、従来のAI技術の限界を超越しています。テキストプロンプトから最長60秒の動画を生成することが可能です。
近い将来、映画・アニメ制作、プロモーション動画制作、ゲーム開発など、エンターテインメント業界に大きな変革をもたらす可能性を秘めており、今後の動向に大きな注目が集まっています。
Runway Gen | AIによる自動カットやトランジション機能を搭載
『Runway Gen』では、高度なAI技術を駆使して動画の生成と編集を行えます。特に、シーンの変換やエフェクトの追加がスムーズに行え、創造的なプロジェクトに最適です。
AIによる自動カットやトランジション機能を搭載しており、編集作業の効率化に大きく貢献します。
テキストプロンプトから動画を生成するGen-1、画像から動画を生成するGen-2など、複数のジェネレーティブAIモデルを提供しており、無料トライアルも可能です。